がんとつきあう/便秘便秘の治療法と下剤の種類

便秘治療は、下剤の服用により排便を促すことが基本です。即効性が必要な場合には浣腸などの方法をとることもあります。
主な便秘の治療法と下剤の種類を以下にまとめましたので、参考にしましょう。

下剤の種類 特徴
機械的下剤 機械的下剤は、口から服用した薬剤が腸に届いて便に混ざり、腸内の水分を取り込むことで便を軟らかくし、排便に導きます。コップ2杯程度(200ml以上)の水と一緒に服用するのが効果的です。性質の違いにより、以下のような種類があります。
  浸透性下剤 浸透性下剤は便の表面張力を低下させ、便を膨張させることで排便を容易にします。しかし、浸透性下剤単体では効果が不十分なため、刺激性下剤と併用されることが多いです。
膨張性下剤 膨張性下剤は弛緩性便秘に有効ですが、2~3日服用した後に効果が現れるなど、比較的ゆるやかに効くため、他の下剤と併用されることが多いです。
塩類下剤 塩類下剤は習慣性が少なく、長期服用の可能な薬です。腸管内に水分を吸収させることで便を軟らかく増大させ、その刺激で便意を促します。多量の水分とともに服用すると効果的です。
糖類下剤 糖類下剤は服用すると無変化のまま大腸に達し、浸透圧作用で排便を容易にします。また腸内分解で発生した有機酸により腸蠕動ちょうぜんどうを活発にし、排便を促します。
刺激性下剤 刺激性下剤は、小腸または大腸の粘膜を刺激して排便を促します。小腸に作用するタイプの薬は、食中毒などで急速に便を排出する必要がある時にも使われます。
自律神経作用薬 自律神経作用薬は、自律神経に働きかけて腸の動きを調整します。副交感神経刺激作用による腸管運動の促進で、排便を促します。
坐薬ざやく 坐薬は、肛門から注入し、直接大腸を刺激して蠕動を誘発することで排便を促します。即効性があり、数分~30分ほどで効果が現れます。
浣腸 浣腸は、直接直腸を刺激するグリセリンや、大腸を刺激する作用のあるビサコジルなどの成分により、腸の蠕動運動を高めて排便を促します。排便のタイミングをコントロールできたり、赤ちゃんから高齢者まで幅広く使用できたりといったメリットがあります。

どの下剤をいつ使用するか、どのくらいずつ増やすか、また坐薬や浣腸を使用するかどうかなどは決して自己判断せず、医師や看護師に相談してアドバイスを受けましょう。

【監修】聖路加国際病院 緩和ケア病棟 ブレストセンター オンコロジーセンター ナースマネージャー 玉橋容子氏

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