がんとつきあう食事を楽しむために

食事を楽しめるようにすることが大切

しっかりと栄養を摂るためには、バランスのとれた食事──すなわち、4つの食品群(卵・乳製品、果物・野菜、穀物・穀類、肉・鶏肉・魚)を含む食事──をとることが重要な目標となります。

自分に合った食生活を送り、食べることを楽しめるようになると、体力がつき、気持ちのリフレッシュにもなります。いろいろな食べものや調理法を試してみて、あなたにとって一番おいしいと思うものを見つけてください。楽しく食べることができれば、病気と闘う活力が湧いてきます。

ただ、治療を受けている間は、バランスよく十分な量の食事や水分をとることが難しくなる場合もあります。そういったときには、以下に挙げるアドバイスをご参考ください。

食べられるものを、食べられるときに食べる

がんの治療中は、食に対する興味が日によって湧いたり湧かなかったりすることがあります。何も食べられないときもあるかもしれませんが、無理に食べようとする必要もありませんし、食べられないことに罪悪感を抱く必要もありません。あなた自身の気持ちを優先し、ご家族や友人が心配するようなら、食べられないことを素直に話し、理解を得るように心がけましょう。

食べものに対する思い込みを持たない

がんの治療中は、今日おいしそうに見えないものでも、明日食べるとおいしく感じる場合もあるということを覚えておきましょう。どんな食べものも、「絶対においしくないから食べない」と思い込まないようにしましょう。

調子が良いときに食べる、備える

調子が良いときには、調子が悪い日に備えて食事を準備し、冷凍保存をしておきましょう。調子が良い日は、食事の時間でなくてもお腹が空いたときにも食べてください。失われた栄養を補給し身体に蓄えるために、調子が良い日を上手に利用しましょう。

担当の医療チームに相談する

自宅で療養する際には、必ず事前に担当の医師または看護師、栄養士に相談してください。わからないことは質問し、困っていることがあれば、たとえそれが重要なことではないかもしれないと思ったとしても、きちんと伝えましょう。自宅療養中でも、体重減少や嘔吐、下痢などの問題が続くようであれば、すぐに担当の医師または看護師に連絡してください。

便利な食品・道具を利用する

簡単に手早く準備ができる食品を上手に利用しましょう。冷凍食品に、果物や牛乳、パンなどを足せば、十分に栄養が摂れます。スープやスパゲッティソースなどの缶詰食品に、調理済みの新鮮な鶏肉などを加えるのも良いです。また、フードプロセッサー、ミキサー、オーブントースター、電子レンジなどを使うと、調理時間や労力が節約できます。

好きなものに囲まれて食事する

可能であれば、テーブルやトレーに花を置いたり、誰かと一緒に食事をしましょう。食事は栄養を摂ること以上に、大きな喜びにもなり得るのです。お気に入りの調理器具やキャンドル、食器など、あなたの好きなものを使って素敵な空間を演出することで食事を充実させましょう。好きなものに囲まれて食事をすると、気持ちが前向きになります。

【監修】聖路加国際病院 緩和ケア病棟 ブレストセンター オンコロジーセンター ナースマネージャー 玉橋容子氏

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