がんとつきあう一般的な口腔ケアの方法

一般的な口腔ケアの方法には、うがい、歯磨き、口内を拭くことによって清潔を保つ方法があります。

うがいは口腔内に残った食べカスや歯垢などを除去することで口腔内をさっぱりさせ、口腔粘膜の感覚を正常に保ちます。補助的に、頬の粘膜や唇に適度なマッサージを行うことで口腔機能訓練になります。

口腔乾燥や口呼吸の人は食前に口腔ケアを行うことが有効です。

うがい(含嗽法:がんそうほう)

うがいには「ガラガラ」うがいと「ブクブク」うがいがあります。

「ガラガラ」うがいは喉に付着したほこりや細菌を取り除くのに有効です。口に水を含ませ頭を後ろにのけぞらせて「ガラガラ」と大きな音をたて水を動かすようにうがいをします。

「ブクブク」うがいは口腔内に残った食べカスを取り除くのに有効です。口に水を少し含み、水を上下、左右、前後に頬を動かして口の中全体に行き渡るように「ブクブク」とうがいします。このうがいは口腔筋肉の運動にもなります。高齢者はうがいが難しいこともあるため注意して行いましょう。

歯磨き

歯磨きは歯ブラシを使ってむし歯と、歯周疾患の原因となる歯垢を取り除くために磨きます。

ブラシングの原則は「食べたら磨く」が基本ですが、最低でも一日一回は、寝る前に丁寧に磨きましょう。歯磨き粉は原則としては必要ありませんが、使用する場合、小豆大の少量を使用するとさっぱりします。液体歯磨きやデンタルリンスを使うのもいいでしょう。

ブラシング法には以下の2つがあります。

  1. 歯肉のマッサージ効果を期待して歯ブラシの脇腹を用いるブラシング方法
  2. 歯頚部の歯垢を除去する歯磨き方法

歯肉炎(歯ぐきの腫れ)の予防には、定期的に歯垢取りをするとよいでしょう。

自分で行う場合には、小さめの柔らかい歯ブラシ、フッ化物入り歯磨き粉、ワックス加工が施されていないデンタルフロスなどを使用してください。また、歯科医師によるフッ化物の塗布も効果的です。担当医と相談して行ってみてもよいでしょう。

舌に舌苔(舌の表面にできる白黄色から褐色の汚れ)が付いていると細菌の温床になり、飲食物などを口腔内の細菌とともに気管や気管支に入れてしまうことが原因で起こる肺の炎症(誤嚥性肺炎:ごえんせいはいえん)や口臭の原因になるのでやわらかいブラシや舌ブラシで軽く清掃するといいでしょう。

口内を拭くことによって清潔を保つ方法(口腔清拭法:こうくうせいしきほう)

歯のある人の口腔ケアは歯磨きですが、歯がなくうがいもできない人には、口腔清拭を行います。唾液の分泌が低下している場合や粘膜面にゼリー状の歯垢が付着している場合に有効です。

口腔清拭はスポンジブラシや綿棒、指にガーゼを巻いて十分に湿らせて頬粘膜と歯肉の間を静かに広げるようにして行います。口腔乾燥には浸潤剤の入った洗口剤に浸して使用すると効果的です。

【監修】聖路加国際病院 緩和ケア病棟 ブレストセンター オンコロジーセンター ナースマネージャー 玉橋容子氏

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