がん患者向け 公的サポートガイド40歳~69歳が利用できる公的制度

近年の、新規抗がん剤の登場と外来化学療法の普及に伴うがん医療の進歩は目覚ましいものがあります。しかし、こうしたがん医療の発展は、患者さんにとって、長期生存の実現という期待へつながると同時に、長期的な経済的負担という問題を含むものとなりつつあります。
このような経済的負担をできるだけ軽減するためにも、公的な制度を着実にご活用ください。

名称 概要 利用条件
高額療養費制度
詳細
医療費の支払が高額になった場合、負担を軽減するために、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分について公的医療保険から払い戻しをしてくれる制度 1ヶ月に支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合
※医療機関医療費と院外処方の合算
医療機関で発行してもらった処方箋と引換えに調剤薬局でお薬をもらった場合に支払った費用は、医療費と合算できます。

※保険者により取扱いの有無が異なる場合があります。
限度額適用認定証
詳細
医療費の窓口での支払いを自己負担限度額にすることができる制度 医療費が高額になる可能性がある場合は事前申請が可能
多数回該当
詳細
同じ世帯で1年間に4回以上高額療養費を支払った場合、自己限度額が下がる制度 同じ世帯で1年間に4回以上、高額療養費に該当した場合
※同じ公的医療保険に加入している場合となります。
世帯合算
詳細
同じ世帯で1ヶ月の自己負担額の合計が一定金額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度 同じ世帯の1ヶ月の自己負担額合計が一定金額を超えた場合
※同じ公的医療保険に加入している場合となります。
限度額適用・
標準負担額減額認定
詳細
住民税非課税世帯の方が1ヶ月に窓口で支払う、入院中の食事代や、医療費の自己負担額が下がる制度
  • 世帯全員が住民税非課税
  • 年金収入80万円以下
  • 老齢福祉年金を受給している方
高額医療・
高額介護合算制度
詳細
公的医療保険と介護保険の1年間の支払合計が高額になった場合に、所得に応じた自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度
  • 世帯内の同一の医療保険の加入者
  • 1年間(8月1日~翌年7月末日)に医療保険、介護保険の両方の自己負担がある世帯
石綿(アスベスト)
健康被害給付
詳細
石綿による健康被害を受けた方およびその遺族で労災補償等の対象とならない方に対し救済を目的とした制度
  • 石綿による健康被害で指定疾病にかかった方
  • 労災補償などの対象にならない方およびその遺族
医療費控除
詳細
1年間に高額な医療費を支払った場合、確定申告を行うことにより税金が軽減される制度 1年間(1月1日~12月31日)に一定以上の医療費の自己負担があった場合

※本人と家族のために支払った医療費が対象
ひとり親家庭
医療費助成制度
詳細
ひとり親家庭(離婚や死別、婚外出産などの理由でひとりで子育てをしている家庭)の医療費を助成する制度 対象期間:子どもが18歳になってから最初の3月31日をむかえるまで(障害がある場合は20歳未満)

対象者:子どもと養育者(母子家庭の母、父子家庭の父、母や父に代わって養育している方)

※条件は自治体によって異なるため、各市区町村役場の育児、医療助成などの窓口にご確認ください。
名称 概要 利用条件
傷病手当金
詳細
病気やケガで療養中の場合、その生活を保障するための制度
  • 連続する3日間を含み4日以上仕事を休んだ場合
  • 給料がもらえない場合
  • 療養中の給料が傷病手当金より少ない場合(※差額が支給される)
  • 就業者のみ対象
障害年金
詳細
病気やケガ等によって一定の障害状態になったときに生活を保障するために支給される年金
  • 病気やけがが原因で生活や労働に障害が生じた場合
  • 初診日が65歳前であること
  • 初診日時点で年金に加入していること
  • 年金保険料を一定期間払っていること
  • 初診日より1年6ヵ月経過した時点で障害年金の等級に該当すること
障害手当金
(厚生年金)
詳細
業務上のケガや病気により、障害年金の対象にならない軽度の障害が残った場合、一度だけ支給されるもの

※共済年金には「障害一時金」という似た制度あり
  • 初診日時点で年金に加入していること
  • 初診日から5年以内に傷病が治っていること
  • 障害等級3級より軽い障害が残った方
  • 年金保険料を一定期間払っていること
  • 就業者のみ対象
生活保護
詳細
生活が困窮している方に対して最低限の生活を保障し、自立を支援をする制度 世帯の収入・資産が最低生活費の金額に満たない場合
名称 概要 利用条件
身体障害者手帳による福祉サービス
詳細
身体に障害が残った人の日常生活において、助成が受けられるようにするもの がん患者さんの場合は、主に以下が対象となる
  • 人工肛門造設(一時的なものは対象外)
  • 人工膀胱造設(一時的なものは対象外)
  • 喉頭部全摘出など

※その他の対象障害
肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、平衡機能障害、音声機能障害、言語機能障害、そしゃく機能障害、内部機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害、長期にわたって日常生活に支障をきたす難病(膠原病、高次脳機能障害など)
重度心身障害者医療費助成制度
詳細
重度の障害のある人の医療費を助成する制度
  • 身体障害者手帳1~3級(ただし、3級の場合は、心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫、肝臓の機能障害のうちのいずれかの障害に限る)
  • 療育手帳Aの判定を受けた方
  • 後期高齢者医療制度の障害認定を受けている方

※制度の有無や助成内容は、自治体により異なるため、各市町村役場の医療費助成などの窓口にご確認下さい。
生活福祉資金貸付制度
詳細
低所得者等に対し、各市区町村の社会福祉協議会が低利もしくは無利子で資金の貸し付けと、必要な相談や支援を行う制度
  • 低所得者世帯
  • 障害者世帯
  • 高齢者世帯
介護保険
詳細
介護を必要とする状態になった場合に、治療や介護等にかかる費用や、日常生活の支援を受けらせる制度
  • 65歳以上の人
  • 40~64歳で、がん患者さんの場合は「末期がん」と診断された人
介護休業
詳細
家族が介護を必要とする状態になった場合に、介護するために休業できる制度

対象家族一人につき合計93日間に達するまで何回でも介護休業を申し出ることができる。
要介護状態の家族の介護を行う労働者

【介護対象家族】
  • 配偶者
  • 父母および子
  • 配偶者の父母
  • 同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹および孫
  • 就業者のみ対象
介護休暇
詳細
家族が介護を必要とする状態になった場合に、介護等するために短期の休暇が取得できる制度

年5日、対象者が2人以上であれば年10日
要介護状態の家族の介護・そのほかの世話を行う労働者

【介護対象家族】
  • 配偶者
  • 父母および子
  • 配偶者の父母
  • 同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹および孫
  • 就業者のみ対象
介護休業給付金
詳細
介護休業をした場合に、雇用保険から給付金を支給し介護休業を取得しやすくするもの 要介護状態の家族の介護を行う労働者

【介護対象家族】
  • 配偶者
  • 父母および子
  • 配偶者の父母
  • 同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹および孫
  • 就業者のみ対象
高額介護・高額介護予防サービス費
詳細
1ヶ月の介護サービスの1割負担額が、上限額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度 適用対象者には各市区町村から通知がある
成年後見制度
詳細
判断能力の不十分な方を保護し、支援する制度

がん患者さんは症状の進行に伴い、自己判断が乏しくなる可能性がある場合は検討しておく
がん患者さんの場合は、以下が対象となる
  • 自分で判断できない状態が想定されるとき
  • 身寄りがない方

2013年12月現在の情報を元に作成

がん患者向け公的制度

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【監修】国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 サポーティブケアセンター/がん相談支援センター 坂本はと恵氏

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