不安を受け止める自分の病状を正しく知る

医師の診察

初めての告知の場面で、冷静に医師の話に耳を傾け理解することは、誰にとっても難しいものです。頭の中が真っ白になって、何を説明されたのか覚えていないというのは、ごく普通の反応です。

とはいえ、治療を受けるのは自分自身です。まずは現在の自分自身の病状を正しく理解することが不可欠です。自分自身の病状というと、とかくがんに関連した臓器だけに気をとらわれがちですが、今までにかかった病気や現在治療している病気も含まれます。その上でこれから行われる治療を理解するように努めましょう。

自分のことは、つい悲観的に受け止めてしまいがちですし、やはり気持ちが動転して、大切なことを聞きもらしてしまう可能性もあります。医師からの説明をあなたと一緒に客観的に聞いてくれる人がいると、あとで情報を確認することもできて安心です。

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また、最近では、治療の選択が患者さん自身に委ねられることもあります。そのために気持ちが落ち着いてから、日を改めて家族や信頼できる友人と一緒に説明を聞く事を医療者はお勧めしています。

医師の説明を聞くときには、メモをとることを忘れずに。医師によっては会話を録音してもいいと言ってくれますので、恐れずに聞いてみるのもいいでしょう。耳慣れない専門用語が出てきたときも、メモをしておいてあとでインターネットなどで調べれば、理解が深まります。

【監修】近畿大学医学部 血液・膠原病内科教授 松村到 先生

更新年月:2024年7月

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