生活への支援制度傷病手当金とは

療養中の生活をサポートする公的な制度には、傷病手当金、障害年金、介護保険があります。傷病手当金とは、健康保険の被保険者が、病気やけがで仕事を休み、給料が支給されないときや減額された場合に、生活を保障するために給付されます。
国民健康保険は原則傷病手当金の制度はありません。

支給の条件

傷病手当金を受け取るためには、以下全ての条件を満たしている必要があります。

  • 業務外の病気やケガが理由であること
    仕事上や通勤途上以外の理由による病気やケガである必要があります。
  • 療養のため仕事につけないこと
    療養していること。入院のみならず、自宅療養でも良いことになっています。
    (医師による労務不能の証明が必要です)
  • 労務不能の日が3日以上連続していること
    この3日間は、年次有給休暇や所定休日等でもかまいませんが、連続している必要があります。
  • 給料などがもらえないこと
    欠勤の期間も給料が支給される場合は、傷病手当金は支給されません。
    しかし、給料が一部支給される場合で、傷病手当金の額より少ないときは、その差額が傷病手当金として支給されます。

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欠勤4日目から、1日(勤務先の所定休日含む)につき標準報酬日額の3分の2が支給されます ※ 標準報酬日額とは、標準報酬月額を30で割ったものです。

具体的に計算してみましょう。
標準報酬月額30万円の人が30日連続して休んだら?
(過去1年間の標準報酬月額に変動がなかったと仮定)

過去1年の標準報酬月額の平均:300,000円 × 12ヵ月 ÷ 12ヵ月 = 300,000円
標準報酬日額:300,000円 ÷ 30日 = 10,000円
傷病手当金額:27日分(初めの3日を除く)

10,000円 × 2/3 = 6,667円
6,667円 × 27日分 = 180,009円

※ 標準報酬月額とは、1ヵ月あたりの給料の水準を、一定の金額の幅(等級)にあてはめたものです。 これをもとに、保険料や保険給付額が計算されます。58,000円から1,390,000円の50等級に分かれます。

支給の期間

傷病手当金が支給されるのは、支給開始の日から同一傷病につき通算して1年6ヵ月を限度に、医師が労務不能と認めた期間です。途中で病気が軽快し出勤した期間、つまり傷病手当金を受けない期間を除いて、支給が開始された日から1年6ヵ月経過するまで支給されます。
(※令和2年7月2日以降に支給が開始された傷病手当金が対象です)

※ 支給額や支給期間は、健康保険組合によっては付加給付として上乗せをしている場合があります。

申請手続き

勤務先経由で、保険者(健康保険組合や協会けんぽ等)へ提出します。

申請手続き

(注)健康保険の被保険者を対象にした情報となっております。

※共済組合の組合員は含まれておりません

【監修】国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 サポーティブケアセンター/がん相談支援センター
副センター長 坂本はと恵氏

更新年月:2024年7月

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