がんとつきあう（がん治療の副作用）高血圧による影響と治療

がん治療に伴う高血圧にあるように、がん治療に用いるお薬が高血圧の原因となることがあります。お薬が原因で高血圧になった状態を放置しておくと、動脈硬化などが進行し、脳卒中や心臓病、腎障害といった重大な病気につながる危険性が高まります^※1。そのため、高血圧になった場合には注意が必要です。

高血圧の臓器への影響

高血圧になった場合、心電図、心臓超音波検査（心エコー）、胸部レントゲン、尿検査、血液検査などが行われます^※1。これらの検査で、以下のようなポイントを確認します。

• 高血圧によって体のどの臓器がどれくらい影響を受けているか
• 高血圧の治療を行う上で 重要な合併症がないか
• 高血圧の原因となる腎臓やホルモンの異常がないか
  など

高血圧の主な合併症や症状の例（表）^※1のように、高血圧が臓器へ与える影響は大きく、ときに重い合併症で苦しむ場合もあります。そのため、高血圧と診断されたら、放っておかず、適切な治療を受けるようにしましょう。また、血圧が高いなど、気になることがある方は医療スタッフに相談してみましょう。

高血圧への対応と治療

がん治療が原因の高血圧治療は、通常の高血圧治療と同様です^※2。生活習慣の改善を基本に、必要に応じて降圧薬による治療を組み合わせます^※1。生活習慣の改善については「血圧を下げるための日常生活の工夫」で紹介していますので、参考にしてみてください。

生活習慣の改善について医師から指示のある場合や、すでにお薬による高血圧治療が行われている場合は、きちんと指示を守り、他の病気につながらないよう気を付けましょう。