がんとつきあう(がん治療の副作用)がん治療と骨髄抑制

骨髄抑制とは?

がん治療の主なものに、抗がん剤(化学療法)や分子標的薬による治療や放射線治療があります。これらの治療では、がん細胞だけではなく、骨髄を含め、健康な細胞にもダメージを受けます。

骨髄は骨の中心にある組織で、白血球・赤血球・血小板などの血液の成分をつくっています。骨髄にある細胞が、がん治療でダメージを受けると、これらの血液成分をつくり出す働きが正常に機能しなくなります。この副作用のことを骨髄抑制といいます。

骨髄抑制は多くの抗がん剤(化学療法)や分子標的薬、放射線による治療で見られる副作用です。抗がん剤(化学療法)は、分裂・増殖の盛んながん細胞に働きかける作用が強く、同じように分裂・増殖の盛んな骨髄の細胞にも影響を及ぼします。分子標的薬は、種類によって作用が異なり、中には骨髄抑制を生じるタイプのものがあります。放射線治療では、放射線の当てられる部位や照射量によって、一時的に骨髄抑制が見られることがあります。

骨髄抑制によって生じる症状は、どの血液成分がダメージを受けたかによっても異なります。吐き気・嘔吐や、見た目にもはっきりと症状が現れる脱毛などの副作用とは異なり、自分では症状を自覚しづらい点に注意が必要です。

重い症状が認められる場合は、医療スタッフに相談しましょう。定期的な血液検査を行うことで、骨髄抑制の症状が現れていないか気を付けておくことも大切です。

【監修】学校法人埼玉医科大学埼玉医科大学国際医療センター 乳腺腫瘍科 教授 佐伯俊昭 先生

更新年月:2020年9月