急性リンパ性白血病(ALL)を学ぶ急性リンパ性白血病(ALL)と向き合う

白血病と向き合い、乗り越えるには?

血液のがん、白血病であると診断された患者さんには、ショック、恐怖、拒絶、落胆などさまざまな感情の変化がおこります。学校、仕事、家庭など普段の生活や、将来への不安も生まれるでしょう。白血病と診断されても自分自身が病気になったのだと信じられないままかもしれません。それでも診断されたらできるだけ早く、白血病の治癒を目指して治療を始めることが大切です。

急性リンパ性白血病(ALL)の最初の治療は診断後すぐに始まります。混乱した気持ちのまま治療を受ける中で、抗がん剤により吐き気などの副作用がおこるのはつらいことでしょう。その後も治療を続けながら病院で長い時間を過ごすことになりますが、多くの患者さんは、治療を受けている中でしだいに白血病と向き合い、白血病を自分自身で乗り越えられるようになります。

白血病と向き合えるようになるまでの時期は患者さんによってさまざまですが、その助けとなるのが、周りの人たちとの交流です。自分をサポートする人たちが周りにいることに患者さん自身が気づいたなら、白血病と向き合い、乗り越えていく第一歩はもう踏み出しています。

患者さんは一人で不安や悩みを抱え込まず、周りの人に急性リンパ性白血病(ALL)について話してみましょう。家族、友人、同僚と話をして、自分の病気や治療のこと、感じていることを聞いてもらううちに心の整理がつくようになります。また、患者さん同士の情報交換も精神的な支えになります。自分の気持ちに共感して寄り添ってくれる人たちが、治療を続ける大きな力になってくれることでしょう。

代替医療は?

白血病と診断された患者さんを気にかけているご親族や友人は、情報やアドバイスを提供することで力になりたいと考えるものです。たとえば、ビタミン剤や特定の食品、薬などで「治癒する」という噂をテレビや雑誌、新聞、インターネットで知ることがあるかもしれません。

しかし、残念ながら、こうした噂は不正確・不完全であることが多く、科学的に証明されたものではありません。その治療が、安全で効果があると判断するには綿密な臨床試験を必要とします。

あなたがこうした代替医療のいずれかを検討中あるいは既に実践している場合は、医師にかならず伝えましょう。治療に使う様々な薬剤との相互作用で重篤な副作用が生じる場合もあります。何か起きた時に、誰にも相談できない状況にならないでほしいのです。その為にも、代替医療を考えている方は、かならず主治医に伝え、相談してください。

参考になるサイト

日本血液学会/患者さんへ

(一般社団法人 日本血液学会)
患者さん向けに慢性骨髄性白血病など血液疾患の患者会情報や、診療施設などの情報を提供しています。

http://www.jshem.or.jp/modules/patient/index.php?content_id=1

がん情報サイト

(公益財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター)
米国国立がん研究所(NCI)が配信する世界最新のがん情報PDQ®の日本語版です。

http://cancerinfo.tri-kobe.org/

国立がん研究センターがん情報サービス

各種がんの情報、がんの療養情報、医療機関の情報などのさまざまな情報を整理して、わかりやすく提供しています。

http://ganjoho.jp

日本骨髄バンク

骨髄移植を希望する患者さんとドナー候補者の橋渡し役として、骨髄採取から移植までのコーディネート(連絡調整)を実施するなど、骨髄提供の仲介と推進に力を注いでいます。

http://www.jmdp.or.jp/

※リンク先は、ファイザー株式会社のサイトを離れます。リンク先のサイトはファイザー株式会社の所有・管理するものではなく、ファイザー株式会社は、リンク先の内容・サービスについて、一切責任を負いません。

【監修】東北大学大学院医学系研究科 血液・免疫病学分野(血液・免疫科)教授 張替秀郎 先生

更新年月:2022年11月

ONC46M001A