GISTについてGIST(消化管間質腫瘍)の治療方法

GIST の最も有効な治療法は、外科手術による病巣の切除です1)。ただし、再発・転移した場合や、手術ができない場合は、薬による治療を行います2)

GISTに対する治療薬として、分子標的薬が用いられています2)。分子標的薬はがんの増殖にかかわっているたんぱくを中心に働くため、正常な細胞に大きなダメージを与えにくい特徴があります。そのため、従来の抗がん剤とは違った副作用があらわれる可能性があります。再発・転移した場合や、手術ができないGISTの治療に有効とされている薬は、イマチニブです2)。また、イマチニブ抵抗性のGISTにはスニチニブ*が有効とされています2)。イマチニブにもスニチニブにも抵抗性のGIST には、レゴラフェニブが有効とされています2)。いずれの薬剤も、がん細胞の増殖過程における指令系統を分子レベルで阻止します3)

1) 外科領域: 日本癌治療学会 癌診療ガイドライン GIST診療ガイドライン(第4版2022年)

2) 内科治療領域: 日本癌治療学会 癌診療ガイドライン GIST診療ガイドライン(第4版2022年)

3) Gramza AW. et al.: Clin Cancer Res15(24) December 15:7510-7518, 2009

監修:藤田医科大学病院 臨床腫瘍科 准教授
澤木 明 先生

更新年月:2022年11月

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