慢性骨髄性白血病(CML)を学ぶ治療法

治療法にはどのような種類がありますか?

薬物療法には、分子標的療法、化学療法、インターフェロン‐α療法があり、白血病細胞を減少させ、症状を抑える効果があります。移植療法には造血幹細胞移植があり、健康な造血幹細胞を移植して造血機能を回復させます。造血幹細胞移植は治癒を目指せる方法です。これらの治療法は、病状に応じて使い分けたり、組み合わせたりします。

はじめて慢性骨髄性白血病(CML)と診断されたとき、病期が慢性期であれば分子標的薬を使用します。しかし、分子標的薬による副作用やCMLの進行に応じて、異なる分子標的薬に替えたり、分子標的薬以外の治療法へ変更したりします。

分子標的薬

慢性骨髄性白血病(CML)の原因であるBCR-ABL遺伝子からつくられるBcr-Abl蛋白(チロシンキナーゼ)を狙い撃ちし、そのはたらきを抑えることで、白血病細胞が増えないようにする薬です。白血病細胞を狙うので、正常な細胞に大きなダメージを与えにくいという特徴があります。一方で、従来の抗がん剤とは違った副作用があらわれる可能性があります。

造血幹細胞移植

通常よりも強力な化学療法や放射線照射を行い、骨髄中の白血病細胞や造血幹細胞を死滅させた後に、正常な造血幹細胞を移植して骨髄の造血機能を回復させる治療法で、治癒の可能性がある方法です。ただし、造血幹細胞の提供者(ドナー)が必要で、移植した造血幹細胞に対する拒絶反応を抑えなければなりません。

化学療法

抗がん剤を用いた治療法です。白血病細胞の増殖を抑え、増加した白血球数を正常値まで減少させ、肥大した脾臓を小さくします。化学療法は、白血球数が多い患者さんで慢性骨髄性白血病(CML)と診断されるまでの期間に使用されることがあります。

インターフェロン‐α療法

体の中にもともとあり、ウイルスを攻撃したり、免疫の働きを活性化したりするインターフェロン‐αを用いた治療のことです。白血球数を正常値まで減少させ、ときには白血病細胞を死滅させることができます。分子標的薬が効かなくなった場合や、造血幹細胞移植が行えない場合に用いられます。

【監修】東北大学大学院医学系研究科 血液・免疫病学分野(血液・免疫科)教授 張替秀郎 先生

更新年月:2020年11月